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2026-09-25

公開日:2026年9月24日 | 最終更新:2026年9月24日 | 著者:KAFLIX CLOUD株式会社
<参考記事>貸渡時に免許証の有効期限や条件を確認する手順は、下記の記事で解説しています。
結論:レンタカーの放置駐車違反は、運転者が反則金を納めないと、事業者の負担になる場合もあります。車両の使用者である事業者に、放置違反金の納付を命じることができる仕組みのためです。滞納すると、延滞金や差押え、車検拒否のおそれがあります。納付命令が同じ車両で繰り返されると、使用制限を受けることもあります。防ぐ鍵は、違反時のルールの説明と同意の記録、運転者情報の記録、決済手段の確保の3つです。
貸出中の車両で放置駐車違反が起きると、後日、警察から事業者あての書面を受け取ることがあります。
運転者が期限内に警察署へ出頭して反則金を納めれば問題はありませんが、借受人と連絡がつかないまま期限を過ぎると、放置違反金を事業者が負担せざるを得ないケースもあります。
さらに滞納が続くと延滞金や差押えの対象となり、車検にまで影響する可能性があります。
今回の記事では、放置違反金が事業者に請求される仕組みと事業者側のリスクを整理し、貸渡時の説明・記録・決済によって違反金の未回収を防ぐ方法をわかりやすく解説します。
駐車違反の事後対応に手間やコストがかかっているレンタカー事業者の皆さんは、ぜひ今回の記事を参考にして下さい。
この記事のよくある3つの疑問
運転者が期限内に反則金を納めない場合、公安委員会は車両の使用者に納付を命じることができます。レンタカーでは、貸渡事業者が自動車の使用者です。
督促を受けると、延滞金の徴収や差押えなどの滞納処分に進むことがあります。督促を受けた車両は、納付を証明しないと車検証が返付されません。
貸渡時に違反時のルールを説明し、同意を記録します。運転者と連絡先、貸渡日時を正確に記録します。事後請求に備えて決済手段を確保します。

放置違反金は、違反をした運転者の責任を追及できない場合に、車両の「使用者」に納付を求める制度です。
道路交通法第51条の4では、放置車両に確認標章が取り付けられた日の翌日から30日以内に運転者が反則金を納めない場合などに、公安委員会が使用者に放置違反金の納付を命じることができると定めています。
レンタカーは、貸渡事業者を自動車の使用者として貸し渡す仕組みのため、借受人が違反を処理しなければ、事業者が納付命令の対象になり得ます。
放置違反金が事業者に届くまでの流れ(5ステップ)
📎 出典:e-Gov法令検索「道路交通法」/警視庁「放置駐車違反に対する責任追及の流れ」/千葉県警察「放置駐車違反取締り手続きの流れ」/国土交通省「貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて」
納付命令が出た後でも、運転者がその違反について反則金を納めた場合などは、公安委員会は納付命令を取り消し、納付済みの放置違反金を還付すると定められています(道路交通法第51条の4第16項・第17項)。
ただし、取り消されるのは運転者が反則金を納めた場合などに限られます。
そのため、納付命令が届いた後も、借受人に出頭と反則金の納付を促す意味は残ります。
千葉県警察によると、運転者が出頭して交通反則切符の処理を受けていても、出頭までの期間によっては、使用者に弁明通知書や仮納付書を発送する場合があります。
反則金の納付が確認できない場合は、使用者に対する手続きが進められます。
使用者には弁明書を提出する機会がありますが、弁明として認められる事情は限られています。
警視庁は、弁明が認められる場合として、事実誤認などで違反が成立していない場合、違反日に車両の使用者でなかった場合、天災などの不可抗力による場合などを挙げています。
千葉県警察も、違反した理由や弁解は弁明にあたらないと案内しています。
一方、地方運輸局が公開している貸渡約款の参考様式には、事業者が弁明書とあわせて自認書や貸渡証などの資料を公安委員会に提出できるとする条項があります。
ただし、弁明が認められるかどうかは公安委員会の判断によるため、運転者本人に違反を処理してもらう運用を基本にしておくと安心です。
📎 出典:警視庁「放置駐車違反に対する責任追及の流れ」/千葉県警察「放置駐車違反取締り手続きの流れ」/国土交通省 北海道運輸局「【参考様式】レンタカー貸渡約款様式」
警察から届く書面には、弁明書の提出期限などが記載されています。
書面が届いた日に貸渡記録と照合し、借受人への連絡を始める担当者を決めておくと、期限を過ぎてしまう事態を防ぎやすくなります。

放置違反金を納めずにいると、金銭的な負担に加えて、車両の稼働そのものに影響するおそれもあります。
事業者が受ける主な措置は、次のとおりです。
放置違反金にかかわる事業者側の主な措置(早見表)
| 措置 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 放置違反金(普通車の例) | 違反した場所の区分と車の種類で決まり、普通車は1万円〜2万円(例: 駐停車禁止場所は1万8,000円、駐車禁止場所は1万5,000円) | 道路交通法施行令 別表第一 |
| 延滞金・手数料 | 督促を受けると、年14.5%の範囲内の延滞金と督促手数料も徴収されることがある | 道路交通法第51条の4第13項 |
| 滞納処分 | 督促の期限までに納めないと、地方税の滞納処分の例により、財産の差押えなどで徴収される | 道路交通法第51条の4第14項 |
| 車検拒否 | 督促を受けた車両は、納付や徴収を証する書面を示さないと、自動車検査証が返付されない | 道路交通法第51条の7 |
| 車両の使用制限 | 同じ車両で納付命令を繰り返し受けると、一定期間その車両の運転を禁止される場合がある(普通車は2か月以内。運転者が反則金を納めた違反は回数に含まれない) | 道路交通法第75条の2第2項、同施行令第26条の8 |
📎 出典:e-Gov法令検索「道路交通法」/e-Gov法令検索「道路交通法施行令」/千葉県警察「放置駐車違反取締り手続きの流れ」
車検拒否制度は2006年(平成18年)6月1日から施行されており、督促を受けたまま納付していない場合は、車検に合格しても車検証が交付されません。
車両の使用制限は、過去の命令の有無などを基準に判断され、前歴がない場合は、標章が取り付けられた日の前6か月以内に同じ車両で3回以上の納付命令を受けていると対象になり得ます。
警察庁の資料によると、2023年(令和5年)中の車検拒否は9,543件、車両の使用制限命令は1,632件、滞納処分は9,372件でした。
車検や使用が止まった車両は貸し出せないため、予約の組み直しや機会損失につながる可能性があります。
📎 出典:警視庁「車検拒否制度」/警察庁交通局「駐車対策の現状」(令和6年11月)
納付命令や督促が届いた車両は、車両ごとに記録して車検の予定日と照らし合わせておきましょう。
車検の直前に滞納が判明して慌てる事態を避けやすくなります。
放置違反金を事業者が負担することになる背景には、いくつかの共通したパターンが見受けられます。
違反金の未回収が起きやすい3つのケース
電話番号やメールアドレスが誤っている、記録と実際の運転者が一致しないなどで、出頭を依頼できない
約款に定めていても、貸渡時に説明し同意を得た記録がなく、請求の根拠を示しにくい
返却後に違反が判明しても、決済手段や請求先の情報がなく、費用を回収できない
警察からの書面は、違反の日から日数がたってから届くことがあります。
その間に借受人の連絡先が変わっていたり、電話がつながらなかったりすると、出頭を依頼すること自体が難しくなります。
また、違反時の対応が約款に書かれていても、貸渡時に説明した記録がなければ、後から請求する際にお客様との認識のずれが生じやすくなります。
返却時に精算を終えた後では、追加の費用を支払ってもらう手段が限られることもあります。
これら3つは、いずれも貸渡の時点で備えておくことで防ぎやすくなることが特徴です。
これまでに事業者が負担した違反金を振り返り、3つのケースのどれに当てはまるかを分類してみましょう。
件数の多いケースから対策を始めると、限られた人数でも効果を出しやすくなります。

未回収を防ぐには、違反が起きた後の対応だけでなく、貸渡の時点で備えておくことが大切です。
ここでは、説明と同意の記録、運転者情報の記録、決済手段の確保の3点を解説します。
なお、これらは納付命令そのものを防ぐ手段ではなく、運転者に違反を処理してもらい、事業者が納めた場合も費用を回収するための備えです。
国土交通省の通達では、違法駐車の場合の措置を含む重要事項を、貸渡し前に利用者へ明示するよう努めることが、事業者への指導事項として示されています。
地方運輸局が公開している貸渡約款の参考様式でも、違法駐車をした場合の取り扱いが具体的に定められています。
貸渡約款の参考様式に定められた主な内容(違法駐車の場合)
借受人または運転者が警察署に出頭して反則金を納め、レッカー移動や保管などの費用も負担する
交通反則告知書や領収書などで処理を確認し、違反を認める書面(自認書)への署名を求める
事業者が放置違反金を納めた場合、違反金相当額、違約金、探索や移動などの費用を請求する
📎 出典:国土交通省「貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて」/国土交通省 北海道運輸局「【参考様式】レンタカー貸渡約款様式」
違約金などの具体的な金額は、各事業者が約款や料金表などで定めます。
約款に定めるだけでなく、貸渡時に内容を説明し、お客様が同意したことを記録として残しておくと、後から請求する際の根拠を示しやすくなります。
警察から書面が届いたとき、まず必要になるのは「その日時に運転していたのは誰か」を特定できる記録です。
国土交通省の通達では、貸渡簿に借受人の氏名・住所、運転者の氏名・住所、運転免許の種類と免許証の番号、車両番号、貸渡日時などを記載し、貸渡しの終了日から2年間保存することが求められています。
貸渡簿は、書面のほか電磁的記録で備えることも認められています。
また、公安委員会は放置違反金の手続きのために、車両の使用者に報告や資料の提出を求めることができます(道路交通法第51条の5)。
連絡先は電話番号とメールアドレスの両方を記録し、受付時の本人確認とあわせて確かめておくと、照会や借受人への連絡にすぐ対応しやすくなります。
📎 出典:国土交通省「貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて」/e-Gov法令検索「道路交通法」
運転者には標章が取り付けられた日の翌日から30日以内に反則金を納める機会があるため、事業者への請求は返却後に発生することがあります。
受付時に決済手段を確認し、違反時の費用を後日請求する場合があることを約款に定めて説明しておくと、回収の手段を確保しやすくなります。
参考様式では、事業者が費用の支払いを受けた後に運転者が反則金を納め、放置違反金が還付された場合は、違反金相当額を返還することも定められています。
後日の請求方法は、利用しているカード会社や決済代行会社との契約内容もあわせて確認しておきましょう。
受付時の決済を無人化する方法は、下記の記事もあわせてご覧ください。
警察から書面が届いたときの社内フロー(4ステップ)
3つの仕組みは、担当者の記憶に頼らず、受付の手順に組み込んでおくことが大切です。
説明・記録・決済のどれかが抜けた貸渡を後から見つけられるよう、チェック項目として管理しておきましょう。

説明・記録・決済の3つを毎回の貸渡でそろえるには、紙や口頭の運用だけでは限界があります。
KAFLIX CLOUDのレンタカー予約管理システム「REborn」と受付端末を組み合わせると、貸渡にかかわる情報を一か所で管理しやすくなります。
REbornには、貸渡契約の管理、顧客管理、顧客精算などの機能があり、運輸支局へ提出する書類の印刷にも対応しています。
予約から貸渡、精算までの情報を一つのシステムで管理しておけば、警察から書面が届いたときに、該当する貸渡の記録を探す手間を減らせます。
KAFLIX CLOUDの受付端末は、本人確認から契約書への同意、決済、出発確認までを、お客様自身の操作で進められます。
契約に必要な書類は電子化されており、お客様は画面上で内容を確認し、タッチパネルで署名して手続きを進めます。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済に対応した決済機能もあるため、契約内容の確認・署名から決済までを毎回同じ手順にそろえやすくなります。
📎 出典:KAFLIX CLOUD「REborn」/KAFLIX CLOUD「セルフチェックイン機」/KAFLIX CLOUD「レンタカー受付でマイナ免許証の対応機能追加!」
REborn・受付端末・スタッフの役割分担
予約・貸渡契約・顧客情報・精算の一元管理/書面が届いたときの貸渡記録の確認
免許証・パスポートのスキャンによる本人確認/画面での契約内容の確認とタッチパネル署名/キャッシュレス決済
違反時のルールの設計(約款)/借受人への連絡と費用請求の判断
違反金を請求するかどうかの判断や、借受人への連絡は、最終的に事業者が行います。
システムと端末に「毎回同じ手順で説明・記録・決済を行う」部分を任せ、スタッフは例外対応に集中する形がおすすめです。
導入前に、自社の約款にある違反時の条項と、受付で案内する契約内容がそろっているかを確認しておきましょう。
受付での説明漏れを防ぐ方法は、下記の記事もあわせてご覧ください。
今回の記事では、レンタカーの放置違反金が事業者に請求される仕組みと、違反金を事業者が負担しないための備えについて紹介しました。
放置違反金は、運転者が反則金を納めない場合に、車両の使用者である事業者へ納付を命じることができる制度です。
滞納すると延滞金や滞納処分、車検拒否につながるおそれがあり、納付命令が繰り返されると車両の使用制限を受けることもあります。
未回収を防ぐには、貸渡時に違反時のルールを説明し、同意を記録しておくことが有効です。
あわせて、運転者と連絡先、貸渡日時を正確に残し、事後請求に備えて決済手段を確保しておきましょう。
説明・記録・決済を毎回同じ手順で行うには、REbornと受付端末のようなシステムを活用する方法もあります。
今回の記事を参考に、貸渡の時点で違反金に備える仕組みを整えることが、今後のビジネス成功のカギとなるでしょう。
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標章が付いた日の翌日から30日以内に、運転者が反則金を納めない場合などに出されることがあります。その前に、弁明通知書と仮納付書が届きます。
運転者が反則金を納めると、納付命令は取り消されます。納めた放置違反金は還付されます。
レンタカーは、貸渡事業者を自動車の使用者として貸し渡します。そのため、納付命令が出る場合は事業者が対象になります。
金額は各事業者が約款や料金表などで定めます。貸渡前に内容を説明し、お客様の同意を記録しておくことが大切です。
弊社について
株式会社KAFLIXCLOUD(カフリックスクラウド)といいます。レンタカー業界が抱える人手不足や、アナログ対応による業務過多といった悩み解決を目指すレンタカー予約管理システムを提供しています。
日本全国のレンタカー事業者の皆様と向き合いながら、現場の業務負担軽減に関するお悩みにこれからも耳を傾けつづけます。


