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海外レンタカーOTA10選 ❘ 特徴と利用国をご紹介

2025.9.25
海外レンタカーOTA10選 ❘ 特徴と利用国をご紹介

日本を訪れる旅行者が国内でレンタカーを予約する際、国内のサービスだけでなく、世界的に展開する海外発祥のOTAを利用するケースが目立っています。

大手海外OTAはグローバルに認知度が高く、旅行者にとって使い慣れたプラットフォームです。そのため、日本のレンタカー事業者にとっても重要な集客経路となります。

そこで今回の記事では、代表的な海外OTA10選の特徴や強み利用者が多い国を解説し、販路拡大を検討する際の参考になる情報をまとめます。

海外の旅行者向けにレンタカー販売を考えているレンタカー事業者の皆さんは、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。

海外レンタカーOTA10選

Booking.com / Rentalcars.com(運営:Booking Holdings)

Booking.com / Rentalcars.com(運営:Booking Holdings)
引用:Rentalcars.com

Booking.comは世界最大級の旅行予約プラットフォームで、レンタカー在庫は主にグループ傘下のRentalcars.comのシステム経由で提供されています。

このため、日本のレンタカー事業者がBooking.comに掲載されるには、Rentalcars.comを通じて提携を申し込むことが正式なルートとなります。

Booking.comは宿泊、航空券、レンタカーを一括で予約できる利便性から、旅行者に広く支持されています。

グローバル規模で展開しており、特にヨーロッパや北米を中心に高い集客が期待できます。日本のレンタカー事業者との提携実績もあり、信頼性の高いパートナーです。

特徴:

・世界最大級の旅行プラットフォーム
・宿泊・航空券・レンタカーが一括で予約できる

主要提携先:

世界的にはHertzAvisEnterpriseSixtなど大手との提携事例が見られます。日本国内ではトヨタレンタカーニッポンレンタカーオリックスレンタカータイムズカーなど大手チェーンとも提携するケースがあります。広範な在庫提供が可能とされています。

利用者が多い国:

ヨーロッパ(スペイン・イタリア・フランス)、北米(アメリカ・カナダ)

<参考記事>
Booking.comとは?レンタカー予約も可能な世界的OTAの基本と特徴を解説

Agoda(アゴダ)

Agoda(アゴダ)
引用:Compare Rental Prices - Agoda

AgodaBooking Holdings傘下に属し、Rentalcars.comと提携してレンタカーを提供しています。

ホテル予約で高い知名度を持ちながら、レンタカー分野にも対応。特に東南アジア市場で強く旅行者が宿泊とセットでレンタカーを予約するケースも増えています。

さらに、Agodaは「ベストプライス保証」や、次回予約に利用できる「Agodaコイン」などの独自プロモーションを展開することで、価格に敏感な旅行者層を惹きつけています。

特徴:

・Booking Holdings傘下
・ホテル予約が中心だがレンタカーも提供

主要提携先:

グローバルでは主にRentalcars.com経由でHertzやAvisといった大手ブランドと提携。日本市場ではトヨタレンタカーやオリックスレンタカーといった大手チェーンと提携しています。

利用者が多い国:

東南アジア(タイ・シンガポール・マレーシア)

KAYAK(カヤック)

KAYAK(カヤック)
引用: KAYAK

KAYAKは、2004年の創業以来、AIと機械学習を積極的に活用し、高度な検索エンジンを構築していることで知られています。

複数のレンタカー事業者や旅行サイトの料金をまとめて検索・比較できるサービスを提供。旅行者は一度に複数のレンタカー料金をチェックでき、格安プランを簡単に見つけやすいところが特徴です。

特に価格を重視する旅行者が多い傾向にあり、北米やヨーロッパでよく利用されています。日本のレンタカー事業者とも多く提携しています。

特徴:

・複数社の料金を一括比較できる検索サイト
・レンタカーの料金比較に強く、価格を重視する旅行者に便利

主要提携先:

グローバルではRentalcars.com、Expedia、Hertz、Avisなど、さまざまなサイトや会社と提携。
日本でもタイムズカー、ニッポンレンタカー、トヨタレンタカーなど大手チェーンと提携しています。

利用者が多い国:

北米(アメリカ・カナダ)、ヨーロッパ

Expedia(エクスペディア)

Expedia(エクスペディア)
引用:Expedia

Expediaはアメリカを拠点とする世界最大級のオンライン旅行会社です。

特徴は「ダイナミックパッケージ」で、航空券・ホテル・レンタカーをまとめて予約できる仕組みを提供しています。

これは一度の検索で複数のサービスを組み合わせて予約できるため、旅行者にとってコストや時間の節約につながります。

個別に予約するよりも割引が適用されやすい点も魅力で、効率よく旅を計画したい旅行者に選ばれています。

アメリカを中心にカナダ、オーストラリア、メキシコで強いシェアを誇ります。

特徴:

・アメリカ拠点の世界大手OTA
・ダイナミックパッケージに強み

※ダイナミックパッケージとは?
航空券・ホテル・レンタカーなどを組み合わせて一括予約できる仕組み。セット割引が適用されるケースも多く、旅行者は一度にまとめて予約できるため便利。

主要提携先:

グローバルではHertzやEnterprise、Avisなど多様な大手ブランドと提携。日本ではタイムズカー、ニッポンレンタカー、トヨタレンタカーなどの大手とも提携し、幅広い車種とサービスを提供しています。

利用者が多い国:

アメリカ・カナダ・オーストラリア・メキシコ

Trip.com(トリップドットコム)

Trip.com(トリップドットコム)
引用:Trip.com

Trip.comは中国最大級のOTA「Ctrip」を母体とするグローバルブランドです。

中国市場で圧倒的なシェアを誇るCtripがグローバル展開を進める中で「Trip.com」ブランドを強化し、2019年にグループ社名をTrip.com Group Limitedへ変更。

中国人旅行者の利用が圧倒的に多く、多言語対応が充実している点が強みです。

韓国や東南アジアでも影響力を持ち、日本を訪れる旅行者の予約チャネルとして注目されています。

特徴:

・中国最大級のOTA
・中国、韓国や東南アジアの旅行者利用が多く、多言語対応

主要提携先:

Ctripグループを基盤にHertz、Avisなどと提携、日本市場ではトヨタレンタカーやタイムズカーなどの大手チェーンに加え、中小規模の地方レンタカー事業者との提携も積極的に進めています。

利用者が多い国:

中国、東アジア(日本・韓国)、東南アジア(タイ・マレーシア)

<参考記事>
中華圏集客に強い「Trip.com」とは?レンタカー店舗が知っておくべき基本情報と3つの特徴

Klook(クルック)

Klook(クルック)
引用:Klook

Klookは香港発の旅行アクティビティ予約で急成長した企業です。
体験型サービスやチケット販売を中心にしながらレンタカーにも参入。アプリの使いやすさと若年層への訴求力が強みで、香港や東南アジアを中心に利用が多い傾向があります。

特徴:

・香港発のOTA
・アクティビティ予約を軸にレンタカーも展開、柔軟なキャンセルポリシーとリピーター向け会員制度に強み

主要提携先:

グローバルではHertz、Avisといった大手ブランドと提携。
日本国内ではオリックスレンタカーや中小規模の観光地レンタカー事業者とも提携。観光体験とレンタカーを同時に予約できる設計になっており、特に若年層向けの集客に有効です。

利用者が多い国:

香港・台湾・シンガポール・東南アジア・韓国

<参考記事>
香港発レンタカーOTA「Klook」とは?基本概要と3つの特徴を解説!

KKday(ケイケイデイ)

KKday(ケイケイデイ)
引用:KKday

KKdayは台湾発のOTAで、アクティビティ予約を中心にサービスを展開。

レンタカーも提供しており、台湾・香港市場での認知度が高いのが特徴です。
中小規模のレンタカー事業者との提携に強みを持ち、独自の旅行体験を重視する旅行者に支持されています。

特徴:

・台湾発のOTA
・アクティビティ中心、レンタカーも提供
・日本法人があり、日本語での手厚いサポートや、日本人にも馴染みやすいサイト設計に定評がある

主要提携先:

台湾・香港を中心に現地中小規模のレンタカー事業者、日本国内では地方観光地のレンタカー事業者やニッチなサービスを提供するレンタカー事業者とも提携。

利用者が多い国:

台湾・香港

gogoout(ゴーゴーアウト)

gogooutとは?
引用:gogoout

gogooutは台湾発のレンタカー予約専用サイトで、台湾旅行者をターゲットにしたサービス展開を行っています。
シンプルで利用しやすい予約導線が特徴で、日本を訪れる旅行者向けチャネルとして有効です。

特徴:

・台湾発のレンタカーOTA
・台湾旅行者に特化

主要提携先:

日本を訪れる旅行者向けに日本の地方レンタカー事業者との提携も増やしています。
特に沖縄・北海道といった台湾人旅行者に人気のエリアでの提携事例が多く、地域密着型のレンタカー事業者にとって有力な販売チャネルになります。

利用者が多い国:

台湾

<参考記事>
台湾発レンタカーOTA「gogoout」とは?基本概要と3つの特徴を解説!

JEJUPASS(ジェジュパス)

JEJUPASS(ジェジュパス)
引用:JEJUPASS

JEJUPASSは韓国発のレンタカーOTAで、韓国市場での集客に欠かせないプラットフォームです。

日本にもカスタマーサポート(CS)センターを設置しており、もしものトラブルの際は、韓国人スタッフの通訳サービスを利用できるサポート体制が特徴です。

特徴:

・韓国発のレンタカーOTA
・韓国人旅行者利用が多く、日本現地のCSセンターあり

主要提携先:

日本でも沖縄や北海道の現地事業者と直接提携を進めています。
韓国人旅行者に強い影響力を持ち、日本に専用サポート体制を設けているため、現地での信頼感が高いのが特徴です。
これから韓国市場にアプローチするレンタカー事業者にとっても安心して販売できるOTAです。

利用者が多い国:

韓国

<参考記事>
韓国市場に強い!レンタカーOTA「JEJUPASS」とは? 導入メリットと活用方法をご紹介

CarMore(カモア)

CarMore(カモア)
画像引用:CarMore

CarMoreは韓国発のレンタカー予約サイトで「最安値保証」が特徴です。
韓国国内を中心に急成長しており、日本でのレンタカー利用が多い傾向にあります。

特徴:

・韓国発のレンタカーOTA
・「最安値保証」で人気

主要提携先:

日本市場ではトヨタレンタカーやオリックスなどの大手チェーンと提携を増やしつつ、地方のレンタカー事業者との提携事例も増えています。
「最安値保証」を打ち出すため、多様な在庫確保を重視しているのが特徴です。

利用者が多い国:

韓国

<参考記事>
CARMOREとは?韓国最大級のレンタカーOTAの特徴と導入メリット

海外OTAを活用するメリットと注意点

メリットとデメリット

メリット

  • 日本国内だけでは届きにくい多様な旅行者にリーチ
  • 特定の国や地域に強いOTAを活用すれば、現地の旅行者にアプローチが可能
  • 多言語対応アプリの利便性により海外からの旅行者でも予約導線がスムーズ

注意点

  • 複数OTAに掲載することで在庫・予約管理が複雑化し、ダブルブッキングのリスク増大
  • 手数料体系がOTAごとに異なり、利益率に影響
  • 価格競争が激化しやすく収益圧迫の恐れ
  • キャンセルポリシーサポート体制は各社異なるため事前確認が必須

<参考記事>
インバウンド需要に応える!訪日外国人に選ばれるレンタカーサービスとは?

OTA活用の成功ポイント

さらに売上を伸ばすためのマーケティング戦略

自社のターゲット国に利用者が多いOTAを選ぶ

大手海外OTAに加え、特定の国に強いローカルOTAと提携することが、地域特化型の集客において極めて重要となります。

例:韓国=JEJUPASS/CarMore、中国=Trip.com、東南アジア=Agoda/Klook、欧米=Booking.com/Rentalcars.com/KAYAK/Expedia

在庫・予約を一元管理しダブルブッキングを防ぐ

複数のOTAに在庫を掲載することは集客機会を増やす上で有効ですが、管理が複雑になるリスクが伴います。

各OTAからの予約情報を手動で管理していると、同一車両に対する重複予約(ダブルブッキング)が発生しやすくなります。

これを防ぐには、複数のOTAの在庫を自動で連携・調整する仕組みを導入し、ダブルブッキングのリスクを根本からなくすことが重要です。

管理の手間を軽減し、ダブルブッキングのリスクを最小限に抑え、業務効率を向上させることができます。

在庫・予約の一元管理には、予約一覧や在庫カレンダーに複数OTAの予約を集約できる仕組みの導入が有効です。

手数料・キャンセル規定を事前に確認しておく

OTAの利用には手数料が発生し、これが利益率に直接影響します。

各OTAの手数料率は異なるため、自社の収益モデルに合ったプラットフォームを選ぶことが重要です。
また、キャンセル規定もOTAごとに異なるため、事前に確認し、自社のキャンセルポリシーと整合性があるか精査する必要があります。

OTA上での価格競争が激化しすぎると利益を圧迫する可能性があるため、「手数料率を考慮した価格設定」や「独自のサービスを付加したプランの提供」など、価格競争に陥らないための戦略を練ることが成功の鍵となります。

旅行者レビューやサポート体制を重視

OTAは単なる予約窓口ではなく、旅行者が情報を得るための重要なチャネルでもあります。旅行者のレビューや口コミは、他の潜在顧客の意思決定に大きな影響を与えます。

したがって、OTA選定時には、プラットフォーム上のレビューシステムが適切に機能しているか、また、トラブル発生時のサポート体制が充実しているかなども確認することが重要です。

特に、JEJUPASSのように日本に現地CSセンターを設けているOTAは、利用者にとって安心感が高く、トラブル発生時のサポート体制が手厚いことが期待できます。

旅行者へのサポート体制が整っているOTAを選ぶことで、自社のブランドイメージを向上させ、リピーター獲得にもつながります。

<参考記事>
【インバウンド対応】レンタカーにおける外国人ドライバー受け入れのポイント

まとめ

海外のレンタカーOTAは海外旅行者の需要を取り込む上で不可欠なチャネルです。

各OTAの強みや提携先、手数料体系を理解し、自社のターゲット市場に適したプラットフォームを選ぶことが成功の第一歩となります。

複数OTAを活用する際は一元管理で業務効率を上げ、手数料・キャンセル規定をあらかじめ確認しておくことが利益を最大化するために重要なポイントとなります。

また、高評価レビューにつながるような丁寧な車両の受け渡しや、迅速なトラブルサポートを徹底することで顧客満足度が向上し、リピーター獲得やブランド力強化も期待できます。

今回の記事を参考にして、適切な海外レンタカーOTAを選び、在庫と価格戦略を最適化することで、海外需要の取り込みと収益性向上に直結します。

弊社について

株式会社KAFLIX CLOUD

株式会社KAFLIXCLOUD(カフリックスクラウド)といいます。レンタカー業界が抱える人手不足や、アナログ対応による業務過多といった悩み解決を目指すレンタカー予約管理システムを提供しています。
日本全国のレンタカー事業者の皆様と向き合いながら、現場の業務負担軽減に関するお悩みにこれからも耳を傾けつづけます。

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