「Booking.com(ブッキングドットコム)」という名前を聞いたことがある、という方は多いでしょう
海外の宿泊予約サイトとして有名ですが、「具体的にどんなサービスなのか?」「レンタカー予約にも関係あるの?」と聞かれると、うまく説明できない方もいるかもしれません。
Booking.comは、世界220か国・地域以上で利用されている旅行予約プラットフォームで、宿泊だけでなくレンタカー予約にも力を入れているOTA(オンライン旅行代理店)です。
特に注目すべきは、海外から日本を訪れる旅行者の多くが、宿泊予約と同時にレンタカーを予約しているという点です。
そこで今回は、世界的に有名なOTAである「Booking.com」について、レンタカー集客の視点からその特徴と仕組み、そして実際の申し込み方法までを分かりやすくご紹介していきます。
参考:Our Journey | Booking.com Careers
日本のレンタカー事業者では、「じゃらん」や「楽天トラベル」といった国内OTAに掲載して集客を行っているケースが多くあります。これらは主に日本国内の旅行者を対象にした予約が中心です。
一方、Booking.comのような海外OTAは、世界中の旅行者が日本での移動手段としてレンタカーを探す際に利用されるケースが多く、海外からの集客を強化する手段として非常に有効です。
つまり、国内OTAに依存しているだけでは得られない新しい顧客層――海外旅行者を取り込むためには、海外OTAの活用が重要な選択肢となります。
<参考記事>
海外観光客にアプローチするレンタカー販売術|ホームページとOTAを使った効率的な集客方法
Booking.comは、世界最大級の旅行予約サービスグループ「Booking Holdings(ブッキング・ホールディングス)」の中核ブランドとして知られています。
Booking Holdingsの本社はオランダ・アムステルダムにあり、現在世界220か国・地域以上に展開し、世界中の旅行者にサービスを提供しています。
参考:Factsheet - Booking Holdings
Booking Holdingsは、単なる宿泊予約サイトではなく、世界的な旅行関連の予約システムの一角として機能しています。
Booking Holdingsの傘下には、以下のような国際的な旅行関連ブランドが名を連ねています。
Booking.comは、日本国内のホテル・旅館などの宿泊施設との提携を早くから進めており、現在では全国で数万件を超える宿泊施設が掲載されています。
近年では、レンタカー予約にも対応を拡大しており、日本全国の空港や主要都市でレンタカー予約が可能になっています。
特に海外からの旅行者の多くが、宿泊と一緒にレンタカーを予約する傾向にあるため、掲載されることで自社では届かなかった層への露出機会を得ることができます。
Booking.comが多くのレンタカー事業者に支持されている理由は、単に世界的な知名度にとどまりません。
日本の国内OTAとは異なる、特有の機能や強みがあるからこそ、海外旅行者を取り込みたいレンタカー事業者にとって魅力的な選択肢となっています。
ここでは、Booking.comならではの3つの特徴について解説していきます。
Booking.comは世界220か国・地域以上で利用されており、月間のアクセス数は数億件にのぼります。
レンタカー販売においては6万か所以上の拠点で800社以上のレンタカー事業者と提携しており、大規模な予約網を有しています。
このようにBooking.comは、海外からの旅行者を集客できるグローバルなプラットフォームとして、他の国内OTAとは一線を画します。
参考:Booking.com car rental affiliate partner program
Booking.comでは、宿泊予約の過程で「交通手段も探す」といったオプションが表示され、レンタカー予約へとスムーズに誘導される動線が整えられています。
このスムーズな予約導線はBooking.comの利用者目線で設計されており、旅行者が宿泊施設を検索・予約するタイミングで交通手段も一緒に検討できる仕組みです。
特に長期滞在や都市部以外の観光地への旅行を検討している利用者にとっては、宿泊と移動手段を一括で手配できる利便性が評価されています。
この動線設計により、Booking.comを通じてレンタカーが予約される可能性が高まっていると考えられます。
参考:格安レンタカー:プラン、車種などで比較 | Booking.com
Booking.comにはレビュー投稿の仕組みがあり、実際に宿泊やレンタカーを利用したユーザーのみがレビューを投稿できるようになっています。
このため、掲載される口コミは新しいユーザーの参考にもなるため、評価スコアが予約数に影響する重要な要素とされています。
また、レビューの内容がユーザーの意思決定に直接影響するため、サービス品質を維持することで高評価を得やすくなり、結果として露出や集客の向上につながる仕組みとなります。
Booking.comでレンタカーを掲載したい場合、「Rentalcars.com」を通じて申し込む必要があります。
なぜなら、Booking.comのレンタカーセクションは、156か国・6万か所以上の拠点で800社を超えるレンタカー事業者が提携するRentalcars.comによって、運営されているからです。
掲載が承認されたレンタカー事業者はBooking Holdingsグループ全体の広範なネットワークを活用し、世界中の旅行者の目に触れる機会を大きく増やすことができます。
特にBooking.comといった国際的に知名度の高いサイトに掲載されることで、海外からの集客力が格段に向上します。
Rentalcars.com経由での掲載が承認されると、以下のような掲載先での露出が可能になります:
このように、これまでの日本国内OTAに加えて海外OTAも活用することで、多言語で検索する訪日観光客に対しても、効率的にアプローチできるようになります。
参考:
・Booking.com: 当サイトの仕組み
・Rentalcars.com
Booking.comでレンタカーを販売する場合の申込窓口は「Rentalcars.com」になります。
これは、Booking Holdings内で「Booking.comは宿泊予約」「Rentalcars.comはレンタカー予約」とメインとなる機能の役割が分担されているためです。
「Rentalcars.com Marketplace」は、世界中のレンタカー事業者が提携を申し込むための公式プラットフォームです。ここから申し込みを行うことで、審査後にBooking.comをはじめとするグループ各サイトでの掲載が可能になります。
申し込みページ:Rentalcars.com
世界中の旅行者に利用されているBooking.comは、海外からの予約を取り込みたいと考えるレンタカー事業者にとって、今後の集客戦略を大きく広げる可能性を持ったOTAです。
本記事では、Booking.comがどのような企業で、どのような仕組みでレンタカー予約を取り扱っているのかを紹介し、Rentalcars.comを通じた申し込み方法や掲載後のメリットについても具体的に解説しました。
これまで「名前だけ知っていた」段階から一歩進み、実際に掲載するかどうかの判断材料を得ていただけたのではないでしょうか。
特に、海外OTAの利用が初めてという事業者にとっては、Rentalcars.com Marketplaceの存在や、掲載によってBooking Holdingsグループ内の複数プラットフォームへの露出が期待できる点は大きな魅力です。
国内OTAに加えて海外OTAも活用することで、これまでリーチできなかった海外からの旅行者を取り込むチャンスが広がります。
ぜひ、Rentalcars.comの情報をチェックし、自社の海外集客強化に向けた新たな一歩を踏み出してみてください。